まつ毛の長さやボリュームをコントロールするものに、つけまつ毛とまつ毛エクステがあります。皆様の中にも、どちらを選ぶのか決めかねている、という方がいるのではないでしょうか。ここでは、つけまつ毛とまつ毛エクステ、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。

【1】つけまつ毛のメリット・デメリット

最近は100円ショップなどでも販売されている、つけまつ毛。皆様の中にも、つけまつ毛を使ったことがある、あるいは、つけまつ毛に興味がある、という方が沢山いらっしゃるのではないでしょうか。

(1)「つけまつ毛」はどういうもの?

つけまつ毛とは、まつ毛の生え際につける人工のまつ毛です。
目頭から眼尻まで貼り付けるタイプのものが一般的ですが、目の中央部や眼尻など部分的に貼り付けるタイプのものもあります。

接着方法はとてもシンプルで、専用のグルーをつけまつ毛に塗ってからまつ毛の生え際に貼り付け、乾燥させます。商品によってはすでにグルーがついているものもあり、初心者の方の場合はこういったタイプのつけまつ毛を使うと上手に接着できます。

(2)つけまつ毛のメリットとは

つけまつ毛には、以下のようなメリットがあります。

誰でも簡単に使うことができる

つけまつ毛は、すでにまつ毛の形になっているものをグルーで接着して使うものです。そのためまつ毛の太さや長さ、ボリュームがどのような状態でも使うことができます。
病気の治療内容によってはまつ毛をはじめとする体毛が抜け落ちてしまうこともありますが、たとえまつ毛が1本も生えていなくても、つけまつ毛を使うことは可能です。

またつけまつ毛は、自分で装着することができます。好きなときに好きなようにまつ毛をボリュームアップできるというのは、忙しい女子にとってかなり魅力的なポイントではないでしょうか。

このようにつけまつ毛には、自まつ毛の状態に関係なく誰でもいつでも使うことができる、というメリットがあります。

リーズナブル

つけまつ毛は、安いものであれば100円前後で購入できます。ネットショップ利用したり、まとめ買いをしたりすれば、さらにお安く購入することも可能です。
また、最近はつけまつ毛を使う人が増えたこともあり、100円ショップやドラッグストアではもちろん、量販店や雑貨店など、どこでも購入できるようになっています。

毎日まつ毛メイクをする方にとって、「どこでも買えてリーズナブル」というのは、かなり嬉しいポイントでしょう。

デザインのバリエーションが豊富

つけまつ毛には、お人形さんのようなバサバサ・フサフサまつ毛になれるもの、しっかりカールがついて目を大きく見せることができるもの、ナチュラルな仕上がりになるもの…というように、様々なデザインがあります。

パーティーなどの華やかなシーンではボリューミーなデザインに、仕事に行くときはナチュラルなデザインに、女子会や合コンでは目を大きく見せられるデザインに…、というように、いくつかのデザインを持っておいて使い分けるのもいいですね。

簡単に着脱できる

つけまつ毛には、簡単に付け外しできる、というメリットもあります。
まつ毛エクステの場合は施術をするのにもオフするのにも時間がかかりますし、一度施術をしたら3~4週間はエクステをつけたままになります。

これに対してつけまつ毛は、簡単に付け外しできます。そのため、家にいるときは自まつ毛で過ごし、外出をするときだけつけまつ毛を装着する、といったことが可能です。
仕事中は自まつ毛+マスカラ、仕事後はつけまつ毛を装着して華やかな目元に、というような使い方をするのもいいですね。

(3)つけまつ毛のデメリットとは

つけまつ毛には、メリットだけでなく以下のようなデメリットもあります。手軽に購入・使用できるぶん、そのデメリットについてはきちんと理解しておくことが大切です。

外れやすい

つけまつ毛のデメリットとしてまず挙げられるのは、外れやすい、という点です。つけまつ毛を装着するときに使用するグルーの接着力は、さほど強くありません、そのためちょっとしたことが原因で、外れてしまうのです。
特に汗や皮脂、湿気には弱く、汗をかきやすいシーズンは数時間で取れてしまうこともあります。

肌に負担がかかる

つけまつ毛は、グルーを使ってまぶた(まつ毛の生え際)に接着して使います。そのためこれを装着している間は、グルーに含まれる成分などによって肌に負担がかかりますし、これを外すときもまた、かなりの負担がかかります。

まつ毛美容液を販売するメーカーが行った調査によると、つけまつ毛をはがすときにまぶたの皮膚にかかる負担を年間合計で考えると、約26キロの子供を1センチ持ち上げる仕事量に相当するのだそうです。
また、つけまつ毛をつけている間は、まばたきをする際にもその重量分だけまぶたにかかる負担が増えてしまいます。つけまつ毛を装着した状態でまぶたを持ち上げるときにかかる負担は、年間合計で95キロのお相撲さんを1センチ持ち上げる仕事量に相当することがわかっています。

サイズの調整が必要

つけまつ毛は、メーカーの規格サイズで製造されています。しかし目頭から眼尻にかけての長さは人によって異なりますので、つけまつ毛を装着する際はサイズの調整が必要になります。
自分の目のサイズや形に合ったものを使わなければ不自然な仕上がりになってしまいますので、これまでつけまつ毛を使ったことがないという方は、自分に合ったつけまつ毛を探すのに苦労するかもしれません。

接着部分が目立ちやすい

つけまつ毛は、まつ毛の上に貼り付ける形で使用するため、ノーメイクのままでは根元部分が浮いたような感じになってしまいます。そこで、接着部分を自然に見せるべくアイラインやアイシャドウを使うのですが、「つけまつ毛の横ラインを消そうとするとアイメイクが濃くなってしまう…」と悩んでいる女性は少なくないようです。

最近では根元部分が透明になっているつけまつ毛もあるようですが、ノーメイクで接着部分の不自然さを解消するのは、やはり難しいでしょう。

 

【2】まつ毛エクステのメリット・デメリット

まつ毛メイクが身だしなみのひとつとして捉えられるようになったこともあり、最近はまつエクサロンやまつエクの施術を受ける人が急増しています。女性だけでなく、男性の利用者も増加傾向にあるのだとか。
では、まつ毛エクステとはどういうもので、これをつけることにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

(1)「まつ毛エクステ」はどういうもの?

まつ毛エクステは、「エクステ」と呼ばれる人工まつ毛を使った美容法です。
自まつ毛1本につき1本のエクステを、専用のグルーで接着していくのです。この施術ではエクステを1本ずつ丁寧に接着しますので、自まつ毛の生え癖や目の形に合ったデザインをつくることができます。

(2)まつ毛エクステのメリットとは

まつ毛エクステには、どのような特徴があるのでしょうか。まずは、そのメリットについて詳しく見てみましょう。

毎日のメイクが楽になる

まつ毛エクステは、一度の施術で3~4週間程度もちます。もちろん、エクステはその間ずっと自まつ毛に接着したままですので、つけまつ毛のように自分で付け外しする必要はありません。

また最近は自まつ毛を持ち上げながらエクステを接着する「アップワードラッシュ」という技術が開発され、この施術を受ければマスカラやビューラーを使う必要もなくなります。
またまつ毛を長くボリューミーにすると目を大きく見せられるため、ほぼノーメイクでもきれいな目元を保つことができます。

ビューラーやマスカラ、アイメイク、つけまつ毛が不要になると、毎日のメイクがかなり楽になりますね。

ナチュラルなまつ毛に仕上げられる

横一文字のレーンにまつ毛を生やしたつけまつ毛とは違い、まつ毛エクステは人工のまつ毛を1本ずつ自まつ毛にくっつけていきます。
そのためとてもナチュラルで、まるで自まつ毛が伸びたかのような質感に仕上がります。

もちろん、エクステは24時間つけたままでOKですので、プールやスパ、お泊りデートでも目元に自信をもって楽しむことができます。

思い通りのデザインに仕上げられる

まつ毛エクステには、カール角や太さ、長さなど、非常に多くの種類があります。そして施術においてはプロのアイリストが、自まつ毛の状態や目の大きさ、幅、本人の希望などを考慮しつつ、その方に合ったエクステを1本ずつ接着していきます。

つけまつ毛は大量生産されている既製品ということもあり、なかなか自分に合ったデザインが見つからないこともありますが、まつ毛エクステの場合、一人ひとりに合った思い通りのデザインに仕上げることができます。

(3)まつ毛エクステのデメリットとは

まつ毛エクステには、いくつかのデメリットがあります。施術者の技量や施術方法、体質によっては深刻な症状が引き起こされることがありますので、施術を受けるにあたっては、メリットだけでなくデメリットについても必ず理解しておくようにしましょう。

アレルギー反応が起こる可能性がある

まつ毛エクステの施術に使うグルーは、「シアノアクリレート」という成分が使われています。そしてこのシアノアクリレートからは、ホルムアルデヒドが放散されます。
ホルムアルデヒドとは刺激性の気体で、アレルギー反応を引き起こす可能性があることがわかっています。

もちろん、まつエクサロンでは、ホルムアルデヒドの蒸散量が少ないグルーを使用したり、パッチテストをしたりするなど、グルーによるトラブルを防ぐための対策が行われています。ただ油断は禁物ですので、アレルギー体質の方は、事前にアイリストさんへ相談するようにしましょう。

施術料金が高い

まつ毛エクステのデメリットとしては、施術料金が高い、という点も挙げられます。
つけまつ毛が1セット100円前後で購入できるのに対し、まつ毛エクステは、一度の施術に6,000円~10,000円程度の費用がかかります。
またまつ毛エクステは自まつ毛の成長や摩擦などによって劣化しますので、定期的なリペアと付け替えが必要になります。

クレンジング方法が限定される

まつ毛エクステの施術に使うグルーは、オイルクレンジングをすると接着力が弱まってしまいます。そのためまつ毛エクステをつけると、メイク落としをする際にオイルタイプのクレンジング剤を使うことができません。

まつ毛エクステをつけるとマスカラを使う必要はほぼなくなりますが、ウォータープルーフタイプのアイラインなどを使っている方は、メイクグッズの見直しをする必要があります。

生活の中で気をつけることがある

まつ毛エクステは、摩擦や皮脂、汗によって落ちやすくなることがあります。そのためまつ毛エクステをした後は、日々の生活において以下のような点に注意しなければなりません。

・洗顔をするときにまつ毛をこすらない
・うつ伏せで寝ない(枕との摩擦を予防)
・コーティング剤を塗って接着部分を皮脂や汗から保護する

 

【3】つけまつ毛VSまつ毛エクステ どっちがおすすめ?

つけまつ毛もまつ毛エクステも、まつ毛をボリューミーにしたり長くしたりすることで、目元をきれいに見せるためのものです。そのため「どちらが優れている」と決めるのではなく、自分のライフスタイルやニーズに合ったものを選ぶことをおすすめします。

(1)つけまつ毛をおすすめする人とは?

つけまつ毛は、以下のような方におすすめのアイテムです。

・メイクにこだわり、シーンに合わせていろいろなまつ毛メイクを楽しみたい方
・個性的なメイクをお好みの方
・休みの日やお出かけの日にだけまつ毛を長くしたい方
・盛りまつ毛をお好みの方
・自まつ毛が少ない、抜けてしまっている、といった理由でまつ毛エクステの施術が受けられない方

(2)まつ毛エクステをおすすめする人とは?

まつ毛エクステは、以下のような方におすすめです。

・メイク時間を短縮したい方
・ナチュラルなまつ毛に仕上げたい方
・温泉やプール、スパ施設を利用する機会が多い方
・すっぴんに自信を持ちたい方

 

さいごに

つけまつ毛とまつ毛エクステには、それぞれに固有の特徴があります。どちらの方が優れているということはありませんので、両方のメリット・デメリットを把握したうえで、自分に合ったものを使うことをおすすめします。これまでどちらも経験がないという方は、ひとまずつけまつ毛を使ってみるといいかもしれません。