まつエクは、本数、カール、長さ、太さを組み合わせることで様々なバリエーションが生み出されます。そしてどんなまつエクを選ぶかによって、目元の雰囲気やまつエクのもちなど、いろいろなことが変わってきます。既にまつエクをつけたことがある方もこれからという方も、一度まつエクの選び方について考えてみませんか?

アイリスト
ここでは、まつエクの本数、カール、長さ、太さの選び方についてご紹介します。

【1】まつエクの選び方|本数

まつエクの施術を受ける場合、まず決めなければならないのが施術する「本数」です。実際、サロンでは本数ごとに料金設定されているところが多く、予約段階でメニューを指定しなければならない場合もあります。

自分はどのくらいのまつエクをつければいいのか、とりあえず最初は施術本数の少ないコースで試してみたほうがいいのか…というように、これまでまつエクをしたことがない人はいろいろ迷ってしまいますよね。また、現在まつエクをしているという人も、この本数でいいのだろうか、と迷うことがあるかと思います。

では、まつエクの本数はどのように選べばいいのでしょうか。

(1)まつエク施術の基本は自まつ毛1本につき1本

まつエクは、エクステ1本1本を接着剤でくっつけていく美容法です。基本的には自まつ毛1本に対し、1本のエクステを接着することになります。そのためまつエクの施術でつけられるエクステのMAX本数は、自まつ毛の本数とイコールということになります。

■自まつ毛の数は約180~300本

日本人のまつ毛の数は、平均180~300本(上まつげ・両目)だといわれています。このまつ毛1本1本にエクステをつけていく場合、理論上、施術可能な本数はMAXで90~150本、ということになります。

ただしここに掲載している自まつ毛の本数には、生えてきたばかりのものも含まれています。そのため実際に施術できる本数は、もっと少ないと考えておいてください。もちろん、1本のまつ毛に複数のエクステを接着することができないわけではありません。しかしまつ毛への負担を考慮し、シングル(自まつ毛1本にエクステ1本)での施術をするサロンが多いようです。

(2)まつエクの本数で変化する目元の印象

まつエクの本数を増やすことで一番変化するのはやはり、仕上がったときの目元の印象です。ここでは、何本くらいのエクステをつけるとどんな雰囲気になるのか、簡単にご紹介います。

■60本…ほとんど変化はないが優しい印象に

左右30本ずつ、計60本のまつエクをつける場合、施術前後で大きな変化はみられません。言わなければまつエクをつけているとはわからないくらいでしょう。そのためまつ毛をボリュームアップしたり、目を大きくしたり、といった効果は望めませんが、つり目の方や目つきが悪いと言われる方は、目尻にまつエクをつけることで目元の雰囲気を優しくすることができます。

■80本…ナチュラルな仕上がり

左右40本ずつ、計80本のまつエクをつけると、少しまつ毛に永さとボリュームが出てきます。特に変化するのがまつ毛のカール角で、まつ毛パーマをかけたかのような仕上がりになります。普段ナチュラルメイクの方であれば、マスカラを使わなくてもアイシャドウを塗るだけで綺麗な目元になります。

■100本…上品に、しかし目をお大きくみせる

左右50本ずつ、計100本のまつエクをつけると、目元の雰囲気もかなり変わってきます。目を大きくみせたい人、くりんと可愛い目元に憧れている方は、最低でもこのくらいの数のエクステをつけるといいでしょう。

また100本以上になるとマスカラを塗らなくてもかなりしっかりとしたまつ毛になりますので、メイク時間を短縮したい方にもおすすめです。

■120本…一重・奥二重の人におすすめ

一重・奥二重の方はまぶたが厚く、まつ毛が埋もれて短く少なく見えてしまいがちです。そこでおすすめなのが、左右60本ずつ、計120本のエクステです。まつエクの上にまぶたが重なることを考慮したうえで多めのエクステをつけることで、十分な長さとボリュームを出すことができるからです。

■140本以上…華やかな仕上がり。ブライダルにも

左右70本ずつ、計140本以上になってくると、かなりのボリュームがでてきます。普段つけまつ毛を使っていた方、フサフサのまつ毛に憧れている方にはおすすめの本数でしょう。ブライダルでは、左右で150本以上のエクステをつける方もいるようです。

(3)まつ毛の健康状態にも配慮しよう

まつエクの本数を選ぶときは、仕上がりの雰囲気だけでなくまつ毛への負担についても考えてみましょう。つけるエクステの本数が増えれば、それだけまつ毛への負担も増えてしまいます。弱り切ったまつ毛にはエクステをつけることができませんので、まつ毛に大きなダメージを与えないよう、まつエクの本数はまつ毛の健康状態と相談しながら決めるようにしましょう。

個人差はありますが、左右合計で120本程度までであればそこまでの負担はかからないと言われています。

 

【2】まつエクの選び方|カール

まつエクのカール角には、いくつかのバリエーションがあります。同じ長さ・太さのエクステでも、カール角が変わると仕上がりの長さやボリューム感に違いが出てきます。まつエクのカール角は、それぞれの特徴についてよく理解したうえで自分に合ったタイプを選ぶようにしましょう。

(1)カールの種類は沢山ある

まつエクのカール角には、以下のようなバリエーションがあります。

■Iカール

まつエクの中で最もカール角が小さいのが、「Iカール」です。Iカールのエクステは緩やかなカーブがついているくらいでほとんどカールがなく、以下のような人に適しています。

・男性
・自まつ毛のカール角がもともと大きい人
・まつ毛の長さをプラスしたい人

■Jカール

カールがつけられたまつエクの中で最もナチュラルなのが、「Jカール」です。先端部分にのみカールがつけられており、サロンでのオーダー数も多い定番のデザインとなっています。Jカールのまつエクは、以下のような人におすすめです。

・オフィスでもOKなナチュラルまつ毛にしたい人
・自まつ毛のカールがそこまで小さくない人
・カールよりもボリュームを重視したい人
・初めてまつエクをする人

■Cカール

Jカールよりもしっかりとしたカールがつけられているのが、「Cカール」のまつエクです。カール角が大きいためパッチリとした目元になりますし、まつ毛を長く見せることもできます。またCカールのまつエクをつければ基本的にビューラーを使う必要はありませんので、メイク時間を短縮することができます。
Cカールをおすすめするのは、以下のような人です。

・パッチリした目元にしたい人
・目を大きくみせたい人
・自まつ毛のカール角が小さい人
・まつ毛のカール角を重視したい人

■Dカール

「Dカール」は、Cカールよりも強いカールをつけたまつエクです。Dカールのまつエクをつけると華やかに仕上がるため、ナチュラルメイクをお好みの方にはあまりおすすめできません。基本的には、パーティーやブライダルなど、特別なときに使うまつエクと捉えておくといいでしょう。

まつエクサロンによっては、Dカールのことを「SCカール」「CCカール」と呼ぶこともあります。

■Lカール

上でJカールについてご紹介しましたが、毛先のカールをより強くしたのが「Lカール」です。これは一重や奥二重などまぶたが厚い方向けに開発されたもので、根元をまっすぐに、毛先をしっかりカールさせることで、まつエクの上にまぶたがかぶさっても綺麗で自然な仕上がりにすることができます。

(2)カール角は小さいほうが長持ちする

まつエクは、定期的なお手入れや付け替えが必要です。しかし施術を受けるためには時間と費用が必要ですので、少しでも長持ちさせたいところですよね。

実はまつエクのもちは、カール角によって長くなったり短くなったりします。カール角が大きければ大きいほどまつエクのもちは悪くなってしまいますので、長持ちさせたいということであれば、Jカールのように、やや緩やかなカーブのまつエクを選ぶことをおすすめします。

 

【3】まつエクの選び方|長さ

まつエクは、その長さによっても仕上がりの雰囲気が変わってきます。サロンではミリ単位でいろいろな長さのエクステが用意されていますので、自分の目を最高に素敵にみせてくれるものをセレクトしましょう。

(1)まつエクの長さは7~15ミリ

メーカーによって多少の違いはありますが、まつエクは一般に、7~15ミリまで、1ミリ単位で9種類の長さがあります。施術するまつエクの長さは数種類選ぶことが多く、目の中心部分を一番長くする人もいれば、目尻部分を一番長くする人もいます。

■自然なまつ毛にするならば9~12ミリ

仕上がりをナチュラルな感じにしたい方には、9~12ミリのエクステをおすすめします。最も短い部分を9~10ミリに、長い部分を10~12ミリにすることで、適度なボリュームと長さのある、品の良いまつ毛に仕上がります。

■華やかなまつ毛にするならば13ミリ以上

つけまつ毛をしたようなまつ毛にしたい、パーティーやブライダルなど華やかなシーンにふさわしいまつ毛にしたい、という方には、13ミリ以上のエクステをおすすめします。日本人のまつ毛の長さは平均7ミリくらいですので、13ミリ以上のエクステをつけると倍近くの長さがあるまつ毛を手に入れることができます。

(2)まつ毛が長いと思われるのは何ミリから?

まつエクを選ぶとき、やはり気になるのは「人にどう見られるのか」ということではないでしょうか。もちろん自分の理想も大切ですが、「可愛いと思われたい」「好きな彼に褒められたい」という気持ちは、誰にでもありますよね。

■「まつ毛が長い」と思われるのは13ミリ以上

まつ毛美容液を販売しているメーカーが20~40代の女性400人を対象に「何ミリ以上のまつ毛ならば長いと思うのか」と質問したところ、最も多かったのは「13ミリ」という回答でした。自まつ毛の長さの平均が7ミリであることを考えると、多くの女性はまつ毛に対して高い理想を抱いているといえます。

■男性はパッチリ二重よりロングまつげが好き!?

二重、目の大きさ、まつ毛の長さ…。目元の印象を決定づける要素には、いくつかの種類がありますよね。では、これらの中で男性が特に重視するのは、どの要素なのでしょうか。

20代・30代の男性500人に対して「短いまつ毛×二重まぶたor長いまつ毛×一重まぶた、どちらが好みか」というアンケートを実施したところ、以下のような結果が出ました。

・短いまつ毛×二重まぶたが好みと回答…36%
・長いまつ毛×一重まぶたが好みと回答…64%

男性は意外とまつ毛を見ていて、たとえ一重まぶたであっても長いまつ毛の女の子を好む傾向にあるようです。

まつエクの長さを決めるときは、こういった巷の意見を参考にしてみるのもおすすめです。

 

【4】まつエクの選び方|太さ

まつエクの太さは、その仕上がりを大きく左右します。同じ長さ・カール・本数でも、その太さによって全体のボリューム感が大きく変わってくるからです。

(1)まつエクの太さは8種類

サロンによって取り扱いの有無は異なりますが、まつエクの太さは以下の8種類に分けられます。

・0.1ミリ
・0.12ミリ
・0.15ミリ
・0.18ミリ
・0.2ミリ
・0.22ミリ
・0.25ミリ
・0.28ミリ

日本人のまつ毛の太さは、0.06~0.1ミリ程度だと言われています。そのためナチュラルな仕上がりを求めるのであれば、0.1~0.12ミリくらいの太さのエクステをつけることをおすすめします。もう少しボリュームが欲しい方、せっかくまつエクをするのだから少し華やかな感じにしたいという方は、0.15ミリのエクステがいいでしょう。

そして0.18ミリ以上のまつエクになると、マスカラを塗ったときのような仕上がりになってきます。0.25ミリ以上のエクステについてはかなり強いボリュームが出ますので、ブライダルなど特別なシーンにおすすめです。

(2)長持ちさせるなら太さは0.15ミリまで

まつエクは、太くなればなるほど自まつ毛への負担が大きくなります。そのためまつ毛が弱い方やまつ毛が抜けやすい方は、自まつ毛と同じかそれより少しだけ太いエクステを選ぶことをおすすめします。

またまつエクの寿命は、エクステが太くなるにつれて短くなってしまいます。まつエクを長持ちさせたいということであれば、使うエクステの太さは0.15ミリまでにすることをおすすめします。

 

さいごに

まつエクをつけるときは、本数、カール、長さ、太さなどいろいろなことを決めなければなりません。その人が可愛く見えるまつ毛の特徴は人によって違いますので、まずは自分の目やまつ毛の特徴をよく観察し、自分に合ったエクステを選びましょう。自分で決められない方やまつエクをしたことがない方は、仕上がりのイメージだけ固めておいて、施術に使うエクステについてはアイリストさんと相談しながら決めていくのもおすすめです。