ドラッグストアやネットショップなどで販売されており、日々のまつ毛ケアに取り入れる人も増え始めている、まつ毛美容液。ただ、皆様の中にはまつげ美容液について良く知らないという方や、興味はあるけれどよくわからないという方も多いのではないでしょうか。

アイリスト
ここでは、まつ毛美容液とはどいうものなのか、どの効果や商品の選び方、使い方などについて詳しく解説します。

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【1】まつ毛美容液は目元美人の必須アイテム

目元美人
目元は、その人の第一印象や雰囲気を大きく左右します。そのため多くの女性は、ビューラーやアイシャドウ、マスカラを使ったアイメイクをしたり、付けまつげやまつエクを使ったりするなど、目元を美しくみせるために日夜奮闘していることと思います。

しかしこれらのアイメイクによって、まつ毛にはとても大きな負担がかかっています。綺麗になるためのメイクが原因でまつ毛がボロボロに…、なんてことになっては大変ですよね。そこでぜひおすすめしたいのが、「まつ毛美容液」を使ったケアです。では、まつ毛美容液とは一体、どういうものなのでしょうか。

(1)まつ毛美容液ってどういうもの?

まつ毛美容液は、まつ毛を保護したり、まつ毛に潤いを与えたり、まつ毛の成長をサポートしたりする成分が配合された化粧品です。皆様も毎日のスキンケアでは化粧水や乳液、美容液といった化粧品を使っているかと思いますが、いわばまつ毛美容液は、まつ毛のケアに特化した美容液なのです。

まつ毛美容液とまつ毛育毛剤の違い

まつ毛美容液と混同されやすいものに、まつ毛育毛剤があります。では、これら2つはなにが違うのでしょうか!?

まずは、まつ毛育毛剤についてです。
まつ毛育毛剤は美容クリニックをはじめとする医療機関で処方される「薬」で、もとは緑内障の治療薬として使われていました。その副作用として「まつ毛が生えてくる」「まつ毛の量が増える」という症状が出ることがわかったため、これを利用してまつ毛の育毛剤として活用しているのです。まつ毛育毛剤は医師の処方がなければ購入することができませんし、薬である以上、副作用が起こる可能性も十分考えられます。

これに対してまつ毛美容液は、「化粧品」に分類されるものです。そのためまつげ育毛剤のように劇的な発毛・育毛効果を期待することはできませんが、まつ毛のケアをしたり、まつ毛を保護したりするには十分な効果を発揮してくれます。ヘアケアでいうところの、「トリートメント」だと思っていただければわかりやすいかもしれません。

(2) 日本人女性のまつ毛美容液使用率はとても低い

日本、韓国、中国に在住の10~30代女性100人ずつを対象に行った調査では、以下のような結果が出ました。

・中国…60%の女性がまつ毛美容液を使用
・韓国…23%の女性がまつ毛美容液を使用
・日本…17%の女性がまつ毛美容液を使用

情報の出典:アンファー株式会社

理想のまつ毛も国によって違う

女性が理想とするまつ毛も、国によって以下のような違いがあります。

・中国…ボリューム・長さともにグラマラスなまつ毛
・韓国…目尻にむかうにつれて長くなる、セクシーなまつ毛
・日本…ボリューム・長さともに自然なナチュラルまつ毛

日本人女性がナチュラルなまつ毛を好むことを考慮しても、まつ毛美容液の使用率が10%台というのは、まつ毛ケアに対する意識が低いと言わざるを得ません。手入れが行き届いたまつ毛は目元美人の必須条件ですので、毎日のケアにまつ毛美容液を取り入れて、美しく健康なまつ毛を手に入れましょう。

【2】まつげ美容液にはどんな効果があるのか

まつ毛ケアをするうえでなくてはならないアイテム、まつげ美容液。では、まつ毛美容液を使うと、具体的にどのような効果が得られるのでしょうか。

(1)まつ毛美容液の効果[1] まつ毛を保湿する

まつ毛は、乾燥すると脆くなったり、切れやすくなったりします。そのため美しく長いまつ毛を維持するためには、常に潤いを補給してまつ毛の水分量を保たなければなりません。また、まつ毛の「もと」である細胞はまぶたとその裏側の粘膜の境目部分にあるのですが、美しく丈夫なまつ毛を育てるためには、この部分の保湿をする必要もあります。

まつ毛美容液でまつ毛に潤いを補給

現在市販されているまつ毛美容液は、そのほとんどに保湿成分が配合されています。そのためまつげ美容液を使えばまつ毛やまつ毛の生え際をしっかり保湿し、いま生えているまつ毛を守るとともにその成長を促進する効果も期待することができるのです。

(2)まつ毛美容液の効果[2] まつ毛にハリとコシを与える

まつ毛のハリとコシは、マスカラやビューラー、付けまつげ、まつエク、加齢など様々な要因によって、少しずつ失われていきます。そしてハリとコシのないまつ毛では、マスカラを塗ってもまつ毛が下がりやすくなりますし、まつエクのもちも悪くなります。

まつ毛美容液で質の良いまつ毛を育てる

まつ毛美容液には、まつ毛にハリとコシを与える効果があります。まつ毛をコーティングして強くしたり、まつ毛に栄養を補給したりするのです中には傷んだまつ毛を補修する効果があるものもありますので、マスカラやつけまつ毛などによるダメージが気になる方は、こういったタイプのものを使うといいでしょう。

しなやかで強いまつ毛ならば、マスカラを軽く塗っただけでも十分美しい目元に仕上げられます。日本人好みのナチュラルビューティーな目元を手に入れるためにも、まつ毛美容液を活用してまつ毛に栄養を補給してあげましょう。

(3)まつげ美容液の効果[3] まつ毛の成長をサポート

マスカラや付けまつげ、まつエクなどを使えば、まつ毛を長く、ボリューミーにみせることができます。しかしそれはあくまで「見せかけ」であり、自まつ毛が長くなったり量が増えたりするわけではありません。また近年はナチュラルメイクが好まれる傾向にあり、昔のようにマスカラを重ね塗りしたゴテゴテのまつ毛は廃りつつあります。

ナチュラルで美しいまつ毛を手に入れるためにはメイクだけに頼るのではなく、自まつ毛を育てることも大切なのです。

まつ毛美容液で太く長いまつ毛を育てる

まつ毛は、そのもととなる毛母細胞が何度も分裂することで少しずつ伸びていきます。そのため長くて太いまつ毛を育てるには、毛母細胞の分裂を促進しなければなりません。

この点、まつ毛美容液には毛母細胞に潤いや栄養を与え、その分裂を促進する効果があります。もちろん、まつ毛育毛剤のような発毛効果が期待できるわけではありませんが、「理想的なまつ毛を育てる」という点においては、まつ毛美容液も十分な役割を果たしてくれるでしょう。

【3】まつ毛美容液の選び方。チェックすべきはここ!

様々な効果がある、まつ毛美容液。最近はいろいろな種類のまつ毛美容液が販売されていますが、どれでも適当に使っておけばいい、というわけではありません。そこでここからは、まつ毛美容液を選ぶ際のチェックポイントについて、詳しくみていきましょう。

(1)まずは配合成分を確かめよう

マスカラやホットビューラーからまつ毛を保護したい…。
まつ毛にハリとコシを与えたい…。
太くて長いまつ毛を育てたい…。

まつ毛美容液に求める効果は、人によって様々ですよね。

そこでまずチェックしていただきたいのが、まつ毛美容液に配合されている「成分」です。まつ毛美容液を使う目的をはっきりさせたうえで、どんな成分が使われているのか、その成分にはどんな効果があるのか、という点についてチェックすることで、自分に合ったまつ毛美容液を選ぶことができるからです。

まつ毛美容液に配合されている成分には、以下のようなものがあります。

【保湿効果が高い成分】
・ヒアルロン酸
・コラーゲン
・セイヨウナシエキス
・アロエベラエキス
・プロビタミンB5

【まつ毛にハリとコシを与える成分】
・酢酸トコフェロール(ビタミンEの一種)
・EGF(上皮細胞増殖因子)
・FGF(繊維芽細胞増殖因子)
・IGF(インスリン様成長因子)

【まつ毛の成長をサポートする成分】
・シルクアミノ酸(血行を促進)
・オクタペプチド-2(毛母細胞の生成をサポート)

(2)テクスチャーも大切なチェックポイント

まつ毛美容液には、サラッとしたリキッドタイプのものから粘度の高いジェル状のものまで、様々な種類があります。

リキッドタイプのまつ毛美容液の特徴

・すぐに乾いてべたつかない
・まつげ美容器を塗った後、すぐにメイクができる
・薄付きなので、違和感が少ない
・液をこぼしやすい

ジェル状のまつ毛美容液の特徴

・まつ毛にながくとどまるため、保湿効果に優れている
・まつ毛をしっかりコーティングできる
・なじむまで(乾くまで)に時間がかかる

(3)まつ毛美容液の形状で使いやすさが決まる!?

まつ毛美容液は、毎日使い続けてこそ本来の効果が得られるものです。そのため「使いやすいかどうか」ということも、まつ毛美容液選びでは重要なポイントになってきます。
そこで次にチェックしていただきたいのが、まつ毛美容液の「形状」です。

マスカラタイプのまつ毛美容液

このタイプのまつ毛美容液は、ブラシがマスカラと同じ形状をしています。アイメイク経験者ならばマスカラを塗る要領でまつ毛ケアをすることができますし、まつ毛全体にムラなく美容液を行き渡らせることができます。

ただしブラシの太さや形によっては、目頭や目尻といった細かい部分に塗りにくいことがあります。また、まつ毛美容液はまつ毛の生え際にも塗る必要があるのですが、このタイプのものだとまつ毛以外の部分に液が付着してしまうこともあるようです。

まつ毛メイクの下地として使ったり、いま生えているまつ毛を守るために使ったりするには問題ありませんが、まつ毛を育てたいという方は、他のタイプのまつ毛美容液を使った方がいいかもしれません。

チップタイプのまつ毛美容液

このタイプのまつ毛美容液は、アイカラーチップのように、スティックの先端にスポンジ状のチップが付いています。チップタイプならばまつ毛はもちろんその生え際にまでしっかり美容液を塗ることができるため、マスカラタイプを上手く使いこなせないという方にもおすすめです。

まつ毛に塗るときは、チップを横向きに使うことで素早くケアすることができます。

筆タイプのまつ毛美容液

このタイプのまつ毛美容液は、アイライナーのようなかんじでスティックの先が細い筆のようになっています。目頭や目尻、まつ毛の生え際など細かい部分を塗るには適していますが、慣れるまでは量の調節が難しいことがあるようです。

ただ最近はノック式筆タイプのまつ毛美容液も販売されており、このタイプのものであれば塗りすぎや液だれを防ぐことができますし、必要な分だけ筆先に出てくるため衛生的に使い続けることができます。

【4】まつ毛美容液の正しい使い方をチェック

まつ毛美容液は、正しく使ってこそ本来の効果を発揮するものです。そこで最後は、まつ毛美容液の正しい使い方について詳しくみていきましょう。

(1)まつ毛美容液を使う前にまず洗顔!

まつ毛は、ただ目元を可愛くみせるために生えているわけではありません。「目の中に異物が入るのを防ぐ」という、とても大切な役割を担っています。そのためまつ毛には、目には見えない小さなホコリや塵などが沢山付着しています。また、まつ毛の生え際にも、メイクの残りカスや皮脂など、たくさんのものが付着しています。

そして、そのような状態のままのまつ毛に美容液を塗っても、有効成分を浸透させることはできません。そこでまつ毛美容液を使うときは、まず洗顔をしてまつ毛とまぶたを清潔な状態にしておきましょう。そうすることでまつ毛美容液の有効成分が浸透しやすくなり、より高い効果を得ることができます。

目元をゴシゴシこするのはNG

まつ毛美容液を使うにあたり、目のまわりを綺麗にすることは大切です。しかし、だからといって目元をゴシゴシこすって強く洗うことは避けましょう。目元の皮膚は他の部分の皮膚に比べてとても薄いため、ちょっとした刺激でも傷ついてしまいます。また、乱暴な洗顔は、まつ毛が抜ける原因になることもあります。

目のまわりは、力を入れず指の腹を使って優しく洗顔するようにしましょう。また洗顔後は、まつ毛美容液が水分と一緒にたれてしまわないよう、しっかりタオルドライしておくことも大切です。

(2)初心者必見!まつ毛美容液の正しい使い方

洗顔が終わったら、いよいよまつ毛美容液の出番です。まつ毛美容液の使い方は、その形状によって若干異なります。

まつ毛美容液の使い方~マスカラタイプ

[1]伏し目がちな状態で目を開き、ブラシを目の中央に近づけます。
[2]まつ毛の根元部分から、ブラシを小刻みに振動させるようにして、毛先まで美容液を塗ります。
[3]目頭・目尻のまつ毛は、ブラシを縦にして、その先端部分を使って塗ります。
[4]下まつげについても、根元部分から丁寧に塗ります。

まつ毛美容液の使い方~筆タイプ~

[1]目を閉じ、まぶたを軽くひっぱりあげます。
[2]まつ毛の根元部分に、アイラインをひくときの要領で美容液を塗ります。
[3]まつ毛に美容液を塗るときは、筆を横向きにして使います。
[4]下まつげは少し塗りにくいので、チョンチョンという感じでまつ毛美容液を少量ずつ乗せていくように塗ります。

まつ毛美容液の使い方~チップタイプ~

[1]チップを縦方向にして、まつ毛の根元から先端に向かって縦に塗ります。
[2]今度はチップを横向きにして、美容液をまつげ全体になじませます。
[3]下まつ毛についても[1]と同じ要領で、チップを縦にして丁寧に塗ります。

さいごに

アイリスト
まつ毛の美しい目元美人になるためには、まつ毛メイクに力を入れるだけでなく、自まつ毛の育成にも取り組むことが大切です。まつ毛美容液には、まつ毛を保護したり、まつ毛の成長をサポートしたりする効果がありますので、毎日のスキンケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。自まつ毛が育てば、より理想に近い目元を手に入れられるかもしれませんよ。